特集 新会計年度の抱負
福祉計画の第一歩
北野 博一
1
1岡山県衛生部
pp.198-200
発行日 1963年4月15日
Published Date 1963/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202655
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
昭和38年度厚生省予算の内容についての説明を1月21日,22日の両日にわたって全国衛生主管部長を集めてなされたが,増加率は前年度に比して21.7%と大層順調な伸び率である。しかしながら,その内容については予算確保について大きな努力を払われた担当者の方々に対しては申訳ないことであるが,特別な新鮮味はなかった。
保健衛生の事業は共同保健計画の意図するように,先ず地区の保健衛生上の問題点が科学的に把握され,地区住民の自主的な解決への意欲がたかまった上で,各関係団体・役所が一致協力することによって理想図が描き上だされるのではないだろうか。その線に沿って予算が編成され執行される時に始めて理想的な事業執行がなされ,保健衛生の第一線機関たる保健所は益々その真価を発揮することとなろう。しかし現在の機構はこの理想達成にはほど遠いものがある。府県の段階でこんな風な予算編成がなされてほしいと思うことが国の段階で実現不可能のことが多い。
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.