原著
避妊薬の殺精子試験について—国家検定法と水野法との比較
山地 幸雄
1
,
石関 忠一
2
,
小嶋 秩夫
2
,
宰田 和子
2
1日本医科大学細菌学教室
2国立衛生試験所衛生微生物部
pp.587-590
発行日 1961年10月15日
Published Date 1961/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202452
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現在わが国において製造販売が許可されている避妊薬は,膣内に精射された精子の運動を止める目的で,性交前に膣内に挿入される薬剤である1)。従つてその効力検定には殺精子試験が,欠くことのできない試験として行なわれる。
避姙薬の殺精子試験法は1929年ごろよりBaker2),Brown-Gamble3),水野4),Gamble5)およびDavidson6)らにより,種々の方法が考案されたが,それらの原理は混合法すなわち薬剤稀釈液と精液とを混合して,その際の精子の運動停止を検鏡観察するか,あるいは接触法すなわち,薬剤と精液とをガラス器具を用いて接触させ,精液内の精子の運動停止を検鏡観察する方法かの,いずれかである。
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