原著
石灰窒素のレプトスピラに対する作用(Ⅲ)—シアナミド,生石灰及びカーバイドのレプトスピラ殺滅作用
山地 幸雄
1
,
志波 剛
1
,
石関 忠一
1
,
小嶋 秩夫
1
,
八田 貞義
2
1国立衛生試験所衛生細菌部
2日本医科大学衛生学教室
pp.55-58
発行日 1958年1月15日
Published Date 1958/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201924
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前報1,2)までにわれわれはLeptospira ictero-haemorrhagiae,及びLeptospira pyrogenesの試験管内培養液に石灰窒素を加えると,レプトスピラが消失し,石灰窒素のこの作用には該肥料中のカルシウムシアナミド,及び生石灰が関与すると推定した。そして更に一部の人々により考えられた石灰窒素より青酸が生ずる,との説を否定する結果を得,また石灰窒素の分解過程に生ずるグアニルシアナミドには,殺レプトスピラ作用はないと認めた。
今回は上記の推定を実証するため精製シアナミド,及び生石灰の殺レプトスピラ作用について実験を行ない,更にカーバイトの殺レプトスピラ作用について検討を加えた。
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