原著
新生児出血性疾患の予防に関するビタミンKの妊婦集団投与成績(特に未熟児に対する効果)について
小糸 賢太郎
1
,
竹内 欣一
2
,
渡部 恒雄
2
1愛媛県八幡浜保健所
2愛媛県壬生川保健所
pp.165-168
発行日 1958年3月15日
Published Date 1958/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201945
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緒言
昭和28年第5回中国・四国小児科学会に於いて,愛媛県周桑郡に於ける乳児死亡率をα指数より観察し,新生児対策が母子衛生の重点課題であり,新生児期では生後2,3日以内に起る血液プロトロンビン濃度の低下による出血性疾患乃至その潜在型が死亡率,脳障害の発現その他に相当影響を及ぼしているのではないかと想像した。
分娩直前の妊婦にV・Kを投与することによつて新生児の血液プロトロンビン濃度が上昇することは既に証明されており,之を公衆衛生の面から集団的に投与して新生児出血性疾患を予防しようと試みた余等は,同郡に於ける昭和28年9月以降30年8月までの成績を第7回中国・四国小児科学会に於て中間報告済である。
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