特集 公衆衛生と保健婦
保健婦の身分統一の問題
永野 貞
1
1日本看護協会保健婦会
pp.25-27
発行日 1957年8月15日
Published Date 1957/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201856
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要望の経過
保健婦の身分の統一に関する要望はもうずいぶん長い間叫ばれている。いくつかの県支部から日本看護協会保健婦会総会にこの議題が提出されない年がないといえる位根気よく毎年出されている。しかし昭和26年度保健婦会総会で,これを緊急動議として決議し当局に陳情した以外は具体的な形をとつて外部に運動したことはない。保健婦の身分統一という要望はそれ自体が色々な意味をもつているため,一すじの姿となつて現われてこないのである。
そもそもこの要望は終戦後の烈しい経済変動のため国民健康保険事業の運営が危機におちいつた際早くより国民健康保険事業の中の疾病予病対策として取り入れられていた保健婦活動を,これより切り離して継続させたい。等しく国民福祉のため保健指導に当る保健婦がその所属の異ることにより身分も安定せず業務の遂行も危うくなるようなことを放つておくわけにはゆかないということから保健婦会でとりあげたのである。
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