原著
兵庫県の一農村に於ける寄生虫(特に鉤虫)に関する調査報告
中西 靖郎
1
,
吉田 幸雄
1
,
青野 宏
1
,
大塚 昭男
1
,
海老原 進
2
,
森木 隆
3
1京都府立医大動物学教室
2兵庫県川西市立病院
3兵庫県川西市東谷小学校
pp.54-58
発行日 1957年3月15日
Published Date 1957/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201800
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緒言
近年の兵庫県に於ける腸管内寄生虫,殊に鉤虫に就ては県の南部では浜野忠彦(1952)が武庫地区に於て,栗林海男(1951〜1955)が神戸市内の某工場従業員及び県下有馬郡・神崎郡に於ての報告がある。又戦前の調査であり,未発表であるが,宮田が行つた兵庫県全般に亘る成績がある。県下の鉤虫二種類に関し,考察したのは栗林で氏に依るとツビニ鉤虫の方がアメリカ鉤虫より圧倒的に優位を占めている。
著者等は1956年5月に先ず兵庫県川西市東谷小学校の検便を実施し,学童に相当数の鉤虫保有者が見出されたので引続き,同年7月から8月にかけて同市東谷地区及黒川地区について調査を行つたのでここにその成績を報告する。
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