綜説
溶連菌感染症
香川 修事
1
1伝染病研究所附属病院
pp.16-24
発行日 1956年10月15日
Published Date 1956/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201735
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総論
溶血性レンサ球菌(溶連菌)による疾患として猩紅熱,丹毒,咽頭炎,アンギーナ,産褥熱,敗血症,限局性化膿性疾患等があり,急性リウマチ熱,急性腎炎も溶連菌と深い関係にあることが知られている。しかし連鎖状をなす球菌は人の疾患と関係なく,水,牛乳,塵埃,人・動物の糞便の中にも見出される。これらのレンサ球菌をSchottmüller(1903)は赤血球に対する態度によつて溶血性レンサ球菌(Streptococcus hemolyticus)緑色レンサ球菌(Streptococcus viridans)と非溶血性レンサ球菌とに分けたが,Brown(1919)はその溶血の状態をα,α',β,γ型に分けた。
α型とは集落周囲に狭い緑色の溶血環があり検鏡すると赤血球の遺残がある。
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