特集 最近の医学の話題
老人病学について
大島 研三
1
1日本大学
pp.32-33
発行日 1956年8月15日
Published Date 1956/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201716
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老人病学の概念とその必要性
老人病学のことをGeriatrics, GereologyあるいはGerontologyと呼んで,近来は専問の立場のみならず,一般読物にまでこれがとり挙げられて今日の話題の一つとなつている。
もとよりこの様な傾向は人類の寿命の延長が根本原因であり,対称が多くなつたからその対策が必要になつたことは間違いない事実であるが,それでは一体老人病学とは何を研究するのか,どの様な内容を含むものであるかということになると,必ずしも一定の形がある訳ではなく,これからそれが作られて行く訳である。然し乍ら可なり広汎な内容を持つたものであることは確で,基礎-公衆衛生-臨床のいろいろの分野にまで及ぶものであるが,今日までの研究の概要と将来の見通しは次の様なものであろう。
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