特集 医療制度とその盲点(Ⅱ)
統計からみたわが国医療の現状
田中 明夫
1
1厚生省大臣官房統計調査部
pp.72-80
発行日 1955年4月15日
Published Date 1955/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201555
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まえがき
わが国の医療統計は戦前においては,内務省並びに厚生省報告例によつて医師,歯科医師,藥剤師,看護婦(人),助産婦,あんま・はり・きゆう師,柔道整復師等医療従事者の数,及び病院の施設数,病床数,入院患者数,診療所・歯科診療所数,藥局,医藥品販売業者数等を年1回都道府県から報告させてこれを衞生(局)年報に報告していた。またこれとは別に当時はその適用範囲が現在と比較にならぬ程狭かつたが,健康保険に関する統計を年報として発表していた。
戦後各種衞生,福祉統計の拡充と共に医療統計もその内容が充実整備されたばかりでなく,新たに国民の傷病,医療の状況を世帯面から調査する国民健康調査,病院・診療所の経営実態調査,医藥品の生産動態統計等が厚生省によつて実施されており,わが国の医療統計は国際的にも優位を占めている。
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