特集 最近の栄養問題
座談会
学校給食の現状と將來
速水 決
1
,
岩倉 武嗣
2
,
茂木 專枝
2
,
尾崎 嘉篤
3
,
関 武雄
4
,
北條 茂子
5
,
靑村 久子
,
長谷川 泉
6
1栄養研究所
2文部省学校給食課
3厚生省食品衞生課
4東京都渋谷保健所主任課
5主婦連合会
6本社出版部
pp.16-25
発行日 1953年10月15日
Published Date 1953/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201272
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給食の推移と現状
長谷川 「公衆衞生」が特集主義に編集を切りかえまして,今度の号は「最近の栄養問題」というテーマを設定いたしました。その一環として「学校給食」の問題をとりあげ,本日の座談会が計画されたわけでございます。学校給食は終戦後の特別な要請から問題となり,現在見るような実績をあげているわけでございますが,よく検討してみますと,今後改善してゆかなければならない問題を多くはらんでいると思います。その意味で本日は実際の仕事に当っておられる現場の方々や関係官庁の先生方に御出席いただきました。先ず現状分析からはじめて,今後のあり方や改善の具体案などにつきお話いただければ幸に存じます。最初に文部省の岩倉課長さんからお話願います。
岩倉 私は昨年の3月からこの仕事を担当致しておりますが,どうも世間一般は給食のことがほんとうには分つていないんじやないかという気がします。実は私自身も幾人も子供を学校にやつて給食を受けておるんですが,給食の仕事を担当してからはじめて分つてきたわけなんです。そこでどういう点が分っていないかといいますと,終戦後非常に尨大な物資を米軍等の協力によりまして貰つた。
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