論説
余の創案した體格判定法に就て
平田 欽逸
1
1名古屋大學醫學部解剖學教室
pp.210-214
発行日 1949年10月15日
Published Date 1949/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200540
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私は豫てから身體檢査に携つて,體格の判定に比體重などを漠然と用いていた處,種々と事實や理論に合致せぬ矛盾を發見したので,何かもつとよい方法はないかと種々と文献を探してみると,體格指數,體質指數,榮養指數などと命名し百數十個の係數が見出された。唯身長と體重から出された指數でも數十個の多きに達している。從つて實際に利用する者はどれを用いたらよいか全く見當がつかないという状態です。此等を一々研討した處その大部分は或る一部の集團の統計的成績に一致させることに拘泥していて,數學的理論と統計的事實と裸體寫眞の成績とに一致する係數は甚だ僅少で,身長體重からは,Rohrerの充實係數の係數,Liviの係數のみで,身長胸圍,身長坐高では比胸圍,比坐高が適合していることを知つた。
更にRohrer係數とLivi係數とを比較するとLivi係數の方が身體の肥痩度を示すのにより一層優秀であることを認めて,之を肥痩係數と命名した。
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