原著
結核の素質に關する研究—Ⅱ 家系的に見たるBCG接種後のツ反應に就て
平山 雄
1
,
川村 達
1
,
重松 逸造
1
,
島尾 忠男
1
1公衆衞生院
pp.87-89
発行日 1948年12月25日
Published Date 1948/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200382
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Ⅰ.緒論
ツ反應陰性者にBCG接種を行つた際,張く陽轉してそれが比較的長く續く例と,陽轉せぬかと或いは陽轉してもそれが弱く,間もなく陰性にもどつてしまう例とがある事は,日常の集團檢診で屡々經驗する所である。BCG發見者の1人Guérinも既にこの事實を指摘しているが,その原因は不明と見る他はないとして居る。ツ反應の出方が内因的なのも如何で變化することに就いては室橋,岩佐,武田,春木氏等の研究があるが特にBCGのこの問題について詳細に檢討している文献は見當らない。私達は體質がこれに關係するのではないかと云う事を考え,以下實際の集團檢診成績を資料として檢討を行い,新知見を得たので報告する。
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