研究と資料
サルモネラ菌型の近状
增井 正幹
1
1大澤實驗治療學研究所
pp.216-218
発行日 1948年8月25日
Published Date 1948/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200333
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サルモネラ菌型の近業に關しては,1946年迄の知見を早川氏1)がBornstein(1943)及びEdwards(1945)の分類表を紹介して居られるが,以後の知見を筆者の知り得た範園内で紹介を試みたいと思ふ。
KentuckyのEdwards, P. R. 一門は,依然としてサルモネラの抗原分折に最も大きな貢獻をしてゐる。H凝集素を含む血清中でサルモネラを培養すると,H抗原に變化の生ずることは以前から知られてゐたが,Edwards and Moran2)はS. minnesotaの單一相菌株(XXI,XXVI:6)を6因子血清中で培養すると新しいH抗原を生じ,XXI,XXVI:Z33の如き抗原構造式を有することを見出した。又Edwards3)はS. hormaechei(XXIX,Vi:Z31)が適當な血清で以て培養すると,H抗原が變化してXXIX,Vi:Z30及びXXIX,Vi:Z31の構造式を有するようになつたと發表してゐる。
Copyright © 1948, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.