研究と資料
爪垢内竝に手指に附着する寄生蟲卵檢査成績
淸水 重矢
1
,
甘利 進
1
1日本獸醫畜産專門學校寄生蟲學教室
pp.211-216
発行日 1948年8月25日
Published Date 1948/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200332
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緒言
人體寄生蠕蟲の感染方法のうち,完成幼蟲を藏する卵子の嚥下により,直接に感染を惹き起す蛔蟲,蟯蟲,鞭蟲などは,極めて廣汎に,濃厚に人類の間に蔓延する寄生蟲であることは,あらためていうまでもない。而してその感染の實際的方法乃至行爲などの多岐にわたるものであろうことは,容易に想像しうるところである。
從來,先人によつて試みられた爪垢内或は手指に附着する寄生蟲卵の調査は,まさしくこれら寄生蟲傳播の實際的方途をあきらかにしようとした努力の一つのあらわれと見るべきものである。
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