増刊号 First&Next Step 微生物検査サポートブック
各論 菌種別の培養・同定方法
グラム陰性桿菌
非チフス性サルモネラ菌—Salmonella spp.
富樫 真弓
1
1一般財団法人神奈川県警友会けいゆう病院臨床検査科
pp.310-312
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208303
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
サルモネラ(Salmonella)属は通性嫌気性グラム陰性桿菌で,腸内細菌目に含まれる.自然界に広く分布しており,ペット(ミドリガメや鳥類,爬虫類など)が感染源になることがある.ヒトに病原性を示すのはS. enterica subsp. entericaとS. enterica subsp. arizonaeである.臨床材料から多く検出されるのは主にS. enterica subsp. entericaで,原因食品として豚肉や鶏卵が挙げられるが,近年,ワクチンの普及によって鶏卵由来の感染は減少している.S. enterica subsp. arizonaeはヘビやトカゲなど,爬虫類の腸管常在菌であり,これらを介してヒトに胃腸炎を起こす.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.