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濾過性病原體並にリケツチヤ病の治療に就いて,他
早川生
pp.109-115
発行日 1948年6月25日
Published Date 1948/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200308
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近來,濾過性病原體,リケツチヤ病などについて。その研究が非常に進展してきたが,Rockeseller研究所のRivers氏は大要次のように述べている。
細菌,スピロヘータ病の化學療法或は抗菌性物質を利用する治療法の樣な劃期的なものが,未だ本病治療に發見せられてゐないことは誠に遺憾である。之れは細菌,スビロヘータ病と濾過性病原體,リケツチヤ病の病原體が本質的に差異あるがために化學物質に對する反應も異る爲めと考えられる。この樣に未だ濾過性,病原體リケツチア病には化學,抗菌性物質の劃期的に作用するものが明らかでないとは言え決して本病の治療が望みがないと言うわけではない。例えばMeiklejohn,Wiseman並に其の協同研究者はPenicillim及びSulfadiazineがPssittacosis,lymphogranulomaのあるものに効果があると言つて居る。Greiff及びPinkertonは實驗的Rickettsia病にPenicillinが効果ありと言い,又その他の者はaminobenzoic acid及nitroacridineが効果ありと言つてゐる。鶏卵培養のInfluenza B病原體にnitroacridineが發育阻止作用のある事は事實である。
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