特集 公衆衛生の原点を学ぶ―イギリスの挑戦
西欧の公衆衛生制度をわが国は移植できたのか
尾﨑 耕司
1
1大手前大学総合文化学部
pp.24-27
発行日 2014年1月15日
Published Date 2014/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102927
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はじめに
本稿に課されたテーマは,明治初期以来,西欧社会,特にイギリスから日本へいかなる公衆衛生制度が移植されようとしたのかを問うというものである.ただし,限られた紙数で種々の制度を網羅的に示したのでは,議論が概説的となり今日的な問題点が抽出できない.そこで,イギリスで発達し日本の公衆衛生制度を立ち上げるうえでの基礎の1つとなった「生命統計」の発想を取り上げ,その影響の実相をみることで与えられたテーマへの回答としたい.
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