特集 在宅医療・地域包括ケア
生活困窮者等の地域包括ケアの実践
山下 眞実子
1
1特定非営利活動法人訪問看護ステーションコスモス
pp.533-536
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102468
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はじめに
東京・山谷地域は,日本の三大寄場(日雇い労働者が多く集まる場所)の一つとして発展した.かつて山谷は多くの労働者がその日の仕事を求め,活気を見せていたが,現在では日雇いの仕事はほとんどなく,その日暮らしの労働者はホームレス生活を余儀なくされることもある.過酷な生活の中,労働者は高齢化し,病気を持つ人たちが多くなった.そして,山谷地域は現在日本が持つ「単身,高齢,貧困,病気」といった多くの問題を先取りした地域にもなっている.
訪問看護ステーションコスモスは2000年に山谷地域で設立され,現在まで活動を続けている.
本稿では,訪問看護ステーションコスモスのこれまでの歩みと,現在行われている山谷地域包括ケアを紹介する.
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