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あとがき
阿彦 忠之
pp.356
発行日 2010年4月15日
Published Date 2010/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101790
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本号の企画案を作成したのは昨年の9月.特集テーマの選定に悩んでいたところ,約1か月後に迫っていた第68回日本公衆衛生学会総会(奈良)の開催案内が目にとまりました.ここからヒントを得ようと思いプログラムを見たところ,「アスベスト問題から学ぶ公衆衛生」と題する学会長講演のほか,特別講演の「環境政策と公衆衛生~古典を読み現場に学ぶ」や,シンポジウムの「健康影響が懸念される新たな環境変異を予見する」などの題名が興味をそそりました.
公衆衛生の重要分野である「環境保健」について,専門誌として少なくとも年1回はクローズアップしたいという私の思いとも同調して構想が膨らみ,今回の企画に至りました.本号の発行月に改正化審法が施行されるというタイミングも考慮して,テーマを「環境リスク」と決めましたが,喉もと過ぎれば…で関心が薄れていた「環境ホルモン」や魚介類摂取に伴うメチル水銀曝露など,リスク元となる化学物質の多様性はもちろん,その影響に関する多様性も含めて幅広い視野から最新の研究成果を学べる内容となりました.執筆依頼のわずか数日後に玉稿をお届けいただいた先生もおり,アクティビティの高い先生方が多い分野だな…と感心した次第です.
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