特集 うつの時代―うつ病を改めて理解する
うつ病の疫学
立森 久照
1
,
長沼 洋一
1
,
八木 奈央
1
,
竹島 正
1
1国立精神・神経センター精神保健研究所精神保健計画部
pp.350-354
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101313
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厚生労働科学研究費補助金による研究事業として「こころの健康に関する疫学調査」が実施された.これは世界保健機関(World Health Organization: WHO)の提示した精神・行動障害に関する国際的な疫学研究プロジェクトである世界精神保健(World Mental Health: WMH)に参加して実施された,こころの健康に関する最新の本格的疫学的研究である.
WMHは,WHOプロジェクトの定める方法論に則り,WMH調査票(WHO統合国際診断面接〔Composite International Diagnostic Interview: CIDI〕をもとに,危険因子等のセクションを追加したもの)を用いた訪問面接によって,こころの健康に関する疫学,つまり気分障害など国民の健康に直結する障害の現時点での有病率,生涯にわたる罹患率,社会生活への影響について,国民の代表とみなせるサンプルを対象に調査することを目的とするものである.
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