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資料
有意味語消失で示される発達退行を呈する広汎性発達障害児の早期発達についての研究
A Study on the Early Development of Children with Pervasive Developmental Disorders Who Show Developmental Regression as Indicated by Speech Loss
久保田 友子
1
,
立森 久照
1
,
長田 洋和
1
,
渡邊 友香
1
,
瀬戸屋 雄太郎
1
,
長沼 洋一
1
,
栗田 広
1
Yuko KUBOTA
1
,
Hisateru TACHIMORI
1
,
Hirokazu OSADA
1
,
Yuka WATANABE
1
,
Yutaro SETOYA
1
,
Yoichi NAGANUMA
1
,
Hiroshi KURITA
1
1東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野
1Department of Mental Health, Graduate School of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
The maternal and child health handbook
,
Pervasive developmental disorder
,
Regression
Keyword:
The maternal and child health handbook
,
Pervasive developmental disorder
,
Regression
pp.413-418
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902205
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広汎性発達障害(Pervasive Developmental Disorder;以下PDDと略す)は,①相互的な社会的かかわりの質的障害,②コミュニケーションの障害,および③興味・関心,活動の狭さ,偏りや執着的あるいは常同的な傾向という3つの大きな発達領域の障害によって特徴づけられる状態とされている2)。このPDDの下位カテゴリーの中核をなすのは自閉性障害であり,我が国での有病率は1/1,000強とされている7,15)。またPDD全体の有病率は,子どもの人口中で2/1,000程度と推定されている18)。
発達障害児の早期発達についての研究は,主に母親による回顧的情報によってなされているものが多い。発達の遅れは,明確な一時点で発現はせず,一定の経過中に徐々に明確になるものであり,回顧的方法に依存する部分が大きいことはやむをえないことである。しかし回顧的方法の限界や,得られた情報の不確実性が指摘されてきた5,17)。
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