Japanese
English
研究と報告
非定型自閉症における有意味語消失現象に関する研究
A Study of Atypical Autism with Speech Loss
長沼 洋一
1
,
瀬戸屋 雄太郎
1
,
長田 洋和
1
,
高橋 美紀
1
,
渡辺 友香
1
,
立森 久照
1
,
栗田 広
1
Yoichi NAGANUMA
1
,
Yutaro SETOYA
1
,
Hirokazu OSADA
1
,
Miki TAKAHASHI
1
,
Yuka WATANABE
1
,
Hisateru TACHIMORI
1
,
Hiroshi KURITA
1
1東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野
1Department of Mental Health, Graduate School of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
Atypical autism
,
Pervasive developmental disorders
,
Speech loss
Keyword:
Atypical autism
,
Pervasive developmental disorders
,
Speech loss
pp.1043-1050
発行日 1999年10月15日
Published Date 1999/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904852
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【抄録】 3歳以上の非定型自閉症児169例(平均年齢=6.5,SD=3.7;男148,女21)において,一度生じた有意味語が消失する有意味語消失現象について検討した。有意味語消失を有した21例(12.4%)とそれ以外の148例(87.6%)を比較した。消失現象を有する例では,それのない例より「おすわりをする」月齢と「はいはいをする」月齢が有意に早く,その他の早期運動発達も遅れはなかった。消失以後の発達行動ではIQ,自閉傾向を測定するCARS TVに男女全体で有意差はなかったが,男子では両者とも有意差があった。少なくとも男子では自閉症と同様,非定型自閉症で有意味語消失現象を呈する子どもの短期的発達的予後はより不良と思われる。
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