連載 レセプト情報を活かす・6
国保ヘルスアップ事業とレセプト情報・2―甲州市からの経過報告
岡本 悦司
1
1国立保健医療科学院経営科学部経営管理室
pp.778-783
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101155
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国保ヘルスアップ事業とレセプト活用
国保ヘルスアップ事業は2002年度より33市町村でモデル事業として開始され,専門家からなる評価者を置いて医学的ならびに経済的な評価が行われた.3年間の事業期間を終了した市町村からはその成果が学術雑誌等に公表されるようになってきた(北海道上富良野町1),石川県小松市2),茨城県筑西市3),神奈川県藤沢市4),福岡県宇美町5)).そうして得られたエビデンスは個別健康支援プログラム実施マニュアル(2006年3月Ver.2)や,2008年度からの標準的健康診査プログラム(2007年3月確定版)の作成に役立てられた.
本モデル事業の特色は,全国33市町村にわたってほぼ一斉に,介入群だけでなく対照群も置き専門の評価者も置いて評価を行う,という国際的にも例の少ない大規模プロジェクトであったことに加え,対象者を原則として国保被保険者に限ることにより,レセプトとの突合を可能し,医学的効果だけでなく医療費への効果も評価する,という点にあった.
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