トピックス
狂犬病の歴史とその現況を基にした防疫対策
源 宣之
1
1岐阜大学
pp.586-591
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101106
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狂犬病は人を含めたすべての哺乳類が罹患する,最も致命率の高いウイルス性人獣共通感染症である.本病の流行に病原体を媒介するベクターや自然宿主が介在しないと考えられているにもかかわらず,また医療技術や予防手段が高度に発達し予防・発病阻止に有効なワクチンが開発された今日においても,世界における狂犬病の発生は顕著な減少傾向を示すことなしに連綿と続いている.なぜ,人類は狂犬病を撲滅することができないのであろうか.本病の過去と現在を検証しながら,その対策を考察してみたい.
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