報告
老人保健法に基づく第3回機能訓練事業全国実態調査報告-介護保険制度中間年改正前調査(平成14年7月)―2. 介護保険制度と機能訓練事業重複者への対応
澤 俊二
1
,
大田 仁史
1
,
岩井 浩一
1
,
安岡 利一
1
,
大仲 功一
1
,
伊佐地 隆
1
1茨城県立医療大学
pp.634-636
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100936
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平成12年7月の第2回調査から2年を経て,機能訓練事業に対する介護保険の影響はどのような進展をたどったのだろうか.前号に引き続き第2回目の本稿では,平成14年7月に行った第3回機能訓練事業全国実態調査の中の特に介護保険制度と機能訓練事業重複者への対応について報告する.
結果
1. 利用者と介護保険の影響
厚生省(現厚生労働省)は「要介護者等は機能訓練の対象とならないことを原則とする」3)としたことにより,中止の施設が増えたことを前号で報告した.そこで,利用者の実態を調べたところ,表1のように,介護保険を使用できる資格を持ちながら,介護保険を使用すると機能訓練事業を利用できなくなるために,介護保険の申請をせずに機能訓練事業を利用している者がいる施設は,A型で80.3%,B型で60.5%いた.また施設によっては,介護保険利用者でも機能訓練事業への参加を認めているところがあり,そのような施設は,A型で87.5%,B型で55.9%であった(表2).
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