連載 厚生行政ホントの話・7
WHOのSARS対策に学ぶ
迫井 正深
1
1厚生労働省大臣官房国際課
pp.565
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100918
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過日の本欄で,今年5月のWHO総会の話題として,たばこ対策枠組み条約草案の議決とリー次期事務局長の任命をご紹介した.しかし,その原稿を書いていたちょうどその頃,中国では,その後世界を席巻することになるSARSが勃発していたのである.そして,実際にWHO総会に出席してみると,SARS対策の審議が大きな注目を集めていた.
総会では,日本をはじめとする各国の政府代表,ブルントラント現事務局長,リー次期事務局長がそれぞれの演説でSARSを含む新興再興感染症対策の重要性に言及.また,SARSに関するテクニカル・ブリーフィングも開催され,事務局とともにSARS影響国の保健大臣も参加,最新の知見に加え,影響国としての経験や意見も披露,活発な討議が展開された.そこで各国は一様に,これまでのWHOの取り組みを高く評価したのである.
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