特別寄稿
路上生活者問題を見つめて
宮下 忠子
1,2,3
1元東京都城北福祉センター
2元東京都精神保健センターアルコール問題家族教育プログラム
3現「コミュニティワーカー制度を考える会」
pp.453-456
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100888
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山谷地域との出会い
バブル景気の崩壊と共に,巷で路上生活者の姿を多く見かけるようになったのは1991(平成3)年頃からである.人々の動きが集中する主要ターミナルの片隅に座り込む路上生活者は,流動しながら日々増加していった.このような社会状況が起きる以前から,路上生活者問題は,私にとって仕事を通して問題解決するための重要な課題だった.
1974(昭和49)年夏,私は東京・山谷地域の中心部にある泪橋交差点をわたり,医療相談員として働くために,東京都城北福祉センターへと向かった.
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