連載 水俣病から学ぶ・5
ファインダーから見た胎児性水俣病患者
塩田 武史
pp.380-383
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100872
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人生はほんのちょっとの出会いで決まるとよく言われる.その言葉に従うのなら,私の人生は水俣病の小さな新聞記事に出会ったことで始まった.
その新聞の切り抜きを手に,水俣駅に降り立ったのが大学2年の夏.沖縄の原爆被爆者を訪ねての帰路だった.私は当時,東京の小さな被爆者勉強会に参加していて,広島,沖縄,台湾と,少しずつ,被爆者たちを訪ね歩いていた.机上の勉強より実際に現場に足を運んで,直接被爆者の声を聞こうとしていた.
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