資料
産業メンタルヘルスに対する精神科医療機関の取り組みの現状と今後の課題
臼井 卓士
1
,
﨑山 忍
1
1三重県こころの健康センター
pp.177-181
発行日 2007年2月15日
Published Date 2007/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100756
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近年,労働者の心の問題の一層の増加が懸念され,心の問題の専門機関としての精神科医療機関の役割が期待されている.
平成12年に労働省が公表した「職場における労働者の心の健康づくりのための指針」(メンタルヘルス指針)1)によると,事業場のメンタルヘルスケアは,①労働者自身のセルフケア,②ライン(管理監督者)によるケア,③産業医等の事業場内産業保健スタッフによるケア,および④事業場外資源(専門機関)によるケアの4つからなる.特に④においては,専門的な助言や指導を必要とする場合には,事業場外の精神科医療機関によるサービスを活用していくことが期待されていると言えよう.しかし,産業メンタルヘルスに対する精神科医療機関の取り組みや,事業場との連携の実情についての具体的な検討は少ない.
そこで,事業場と精神科医療機関の連携を進めていく上での課題を明らかにする目的で,三重県内の精神科医療機関を対象に,事業場との連携も含めた産業メンタルヘルスに対する取り組みの現状を調査したので,若干の考察を加えて報告する.
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