コンタクトレンズ(42)
開けてゆくMEの領域
長谷川 泉
pp.52
発行日 1963年6月10日
Published Date 1963/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202859
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大阪で開かれた日本医学会総会の展示会でめだったものにMEの学術展示があった.MEはMedical electronics and biological engineeringの略である.現在最も尖端にある領域である.総会における関心が広く寄せられたのもうなずける.
いろいろの展示を見てまわったが展示のなかでは次のようなものが,とくに私の印象に残った.なお人工内臓のところでは「人工心臓用心管チューブ」「人工卵管」「人工気管」「人工食道」「人工心臓弁」などがあった.人工臓器は,いろいろの工夫によってずい分進歩したものだ.生体データの監視の部門では「手術室用患者監視装置のロボット・ナース」「回復室用患者監視装置のロボット・ナース」などがあった.前者は患者の血圧・脈拍数・呼吸数・体温などを連続監視できる装置で,手術後の監視,病害の重症患者の監視などにも使用できるものである.後者は術後麻酔患者の生理的情報を長時間連続計測記録して医師・看護婦の代行をするものである.
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