特集 自然災害と公衆衛生活動
震災後のメンタルヘルスを考える―新潟県へ「岡山県心のケアチーム」を派遣して
山野井 尚美
1
,
岡山県心のケアチーム
1岡山県保健福祉部保健福祉課
pp.457-459
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100099
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
派遣決定まで
自然災害が少ないと言われていた岡山県でも,2004年は予想もしなかった度重なる台風の襲来により高潮や土砂災害が発生し,多くの県民が被災した.災害救助法が適用になり,県保健福祉部では,被災者の健康対策や生活支援をはじめ,市町村支援等に追われていた.そのような中,10月23日,新潟県で大規模な地震が発生した.
2日後,新潟県知事からは医療救護活動および心のケア活動を行う専門職の派遣依頼が,厚生労働省からは保健師派遣依頼がそれぞれあったことから,当県においても県職員の派遣に向けて,期間や構成メンバー等,具体的に検討を行った.
その結果,心のケアに対する専門的な支援は,チームを組むことでより効果的に各職種の特性を生かせると考え,保健師2名,精神科医師,精神保健福祉士,事務職各1人の,1チーム計5名を「岡山県心のケアチーム」として編成し,2004年10月30日~11月16日まで4班の交替で派遣することとなった.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.