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はじめに
私は、今年で保健師歴35年目になります。現在、大阪府の豊中市保健所で健康危機対策課(感染症対策・災害対策・食品衛生・検査・予防接種事業を管轄)課長を務めています。併せて、統括保健師、災害対策タスクフォース・リーダーでもあります。これまでに、中核市移行準備プロジェクトチーム、保健所移管準備プロジェクトチーム、コロナワクチン接種対策プロジェクトチーム・リーダーなど、市組織全体の調整が必要な仕事や、新興・再興感染症対策体制整備や災害時医療体制整備などの関係機関調整に携わってきました。
入職時は中核市移行前で、私は市立保健センターで乳幼児健診や成人・老人保健事業に従事していました。当時、訪問看護ステーションや介護保険制度はなく、保健師が訪問看護師やケアマネジャーのような役割を担い、毎月30軒ほどに訪問活動を行っていました。2000(平成12)年4月の介護保険法施行により、それまで保健師が担っていた役割を専門とする職種が誕生しました。これまでの保健師の役割が、その専門職へ全て移行し、成人・老人保健担当保健師は不要ではないかという話も聞かれました。保健師が自治体に存在する意義を示さなくてはならない危機的な状況に陥ったのです。
職場の皆で何度も話し合いを重ね、保健師の存在意義は「健康課題を解決できること」であると確認し合いました。それを証明するために、客観的な成果を必ず出す、健康課題解決策を企画立案し、保健師職の生き残りを賭けて、解決策を実施して5年後、設定目標を達成しました。振り返ると、この取り組みは、無意識に課題分析や課題解決型地域診断を行い、対象の細分化やターゲット設定などマーケティング思考を活用していたのだと気付き、客観的な成果を出すためには、こうすればよいのだという確信になりました。
近年、保健師は活動による成果を出すことがより求められています。マーケティング思考を活用し「健康課題を解決する」活動を進めていきましょう。

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