連載 インタビュー 日本の“産婆の心”を受け継ぐために 小児科医師が聴く,助産婦の語り・5
母から紡ぐ幸せの連鎖
毛利 多恵子
1
,
桑原 勲
2
1毛利助産所
2くわはらこどもクリニック
pp.188-194
発行日 2026年4月25日
Published Date 2026/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134781680800020188
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助産所の歴史
桑原 まず,この助産所の歩みについて教えてください。
毛利 母である毛利種子が1959年にこの地で,自宅出産の助産所を開業したのが始まりです。当時は神戸市東灘区だけでも43人の産婆が開業していて,出産の約半数がまだ自宅分娩でした。母は大学病院などで経験を積んだ後,結婚を機に神戸に来て,保健所での母親学級,産後の家庭訪問や母乳ケアを行っていました。お産への医療介入が多くなり始めた頃で,家庭訪問したら,おっぱいはがちがちで,おしもが痛くて座れない。そういう現実を見て,自分が病院で働いていた頃からこんなに変わっちゃったんだ,と思って。「お産をもっと自然に戻さないといけないんじゃないか」と考えたのが大きなきっかけだったそうです。

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