連載 母子家庭の生きる知恵から「支援」を捉え直す じじっかの思考デザイン・5
私が「責認知」をしない理由
長谷部 寿子
1,2
1心眼ハート♡あいず
2一般社団法人 umau.
pp.446-450
発行日 2025年12月25日
Published Date 2025/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134781680790060446
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じじっかに来る人の中には,トラブルに巻き込まれたとき,ひたすら「私は何も悪くない! あいつのせいだ!」と大声で騒いで事態を悪化させる人もいれば,「私が何もかも悪いんだ。こんなことを引き起こしてしまう私なんていなくなったほうがいい」と引きこもったり,自分を傷つけたりする人もいます。前者は極端な他責思考で,後者は極端な自責思考です。どちらも,トラブルを解決することではなく,他責や自責が目的になっているようです。
そんなとき,「ちょっと待って」と立ち止まるための思考デザインが,「責認知」です。ある部分は自分の責任であり,ある部分は他者の責任であると認めること,つまり極端な自責でも他責でもなく,責任の所在を正しく認識することをいいます。

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