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特集1 日本老年看護学会第28回学術集会
パネルディスカッション
縦横無尽の高度な老年看護の実践
プライマリ・ケアを担う診療所における高齢者への看護実践
Nursing Activities for Older Adults at a Primary Care Clinic
後藤 智美
1
Tomomi Gotoh
1
1生協浮間診療所
1Medical Health CO-OP Seikyo-Ukima Clinic
pp.21-23
発行日 2024年1月31日
Published Date 2024/1/31
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
Ⅰ.はじめに
2020年,「Decade of Healthy Ageing」と称される10か年計画がWHO(World Health Organization;世界保健機構)主導で開始した.高齢者とその家族が健康的に歳を重ねられるようなコミュニティづくりや高齢者のニーズに応じた統合ケアが求められている(WHO, 2020).
日本では,医療の発展に伴い疾病構造が大きく変化しており,慢性疾患や加齢性変化による複合的なケアニーズを有する高齢者が増加している.また医療保険制度上,フリーアクセス制をとるため,複数の医療機関を受診することによるケアの分断が課題であり(Kaneko et al., 2022),WHOの提言どおり,多職種による統合的なアプローチが急務となっている.
筆者は現在,診療看護師(nurse practitioner;NP)としてプライマリ・ケアを担う診療所に勤務している.筆者の活動する地域でも複雑なケアニーズを有する高齢者に多職種でどのように対応していくかは大きな課題である.そこで本稿では,プライマリ・ケア機能の強化を目標に運営しているNP外来の取り組みについて紹介したい.
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