特集 鍼灸は、なぜ「うつ」に効くのだろうか 心身不調改善のツボはここだ!
—[実践報告❸]慢性疼痛(線維筋痛症)—鍼灸治療とともに「痛み日誌」を導入したところ自分自身の痛みのメカニズムに気づくことができた事例
伊藤 和憲
1,2,3
1明治国際医療大学鍼灸学部
2明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科
3明治国際医療大学鍼灸臨床部
pp.211-214
発行日 2025年5月15日
Published Date 2025/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134327610280030211
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「これ以上薬を増やさないほうがいい」と家族に言われたBさん
34歳女性Bさんの主訴は「全身の痛み」です。
高校生の頃から肩こりや腰痛が強く、月経不順も見られていました。そのため、痛みがひどいときは市販薬などで対処していたそうです。就職した20代中盤から、責任のある仕事を任せられることが多くなり、失敗することを不安に思うあまりに夜も寝れない上、休日も仕事のことばかり考えてしまい疲労が蓄積しやすくなり、気持ちが落ち込む日が増えました。また、定期的に強い腰痛やめまいに襲われ、ひどいときには立ち上がれずに仕事を休むこともしばしばありました。

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