徹底分析シリーズ ファシアの科学—痛みの治療と手術における新たな視座
ファシアハイドロリリースの科学的機序—ファシア層構造と滑走性を考慮した作用機序の考察
塩泡 孝介
1,2
,
大坪 英則
3
,
板垣 力哉
2
Kosuke SHIWAKU
1,2
,
Hidenori OTSUBO
3
,
Rikiya ITAGAKI
2
1KKR札幌医療センター整形外科
2札幌医科大学 整形外科
3札幌スポーツクリニック
pp.230-234
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360330030230
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ファシアとハイドロリリースの概要は他稿に譲る。ハイドロリリースの臨床における疼痛改善や関節可動域(ROM)改善などの有効性は報告されているが,“ハイドロリリースがなぜ有効なのか”という作用機序にかかわる研究は少なかった。
本稿では,まずハイドロリリースの作用機序を考えるうえで重要なファシアの解剖について述べ,生体力学などのハイドロリリースに関係した事項についてこれまでわかっていることから,現在できる範囲でその作用機序を「推察」する。最後に,ハイドロリリースが有効な臨床例から,それらの病態やハイドロリリースの作用機序を推察する。エビデンスはまだ限定的であり,本稿では既存の知見と筆者らのもつデータから可能な範囲で機序を仮説的に推察する。

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