快人快説
CALSのすゝめ—チームで救う心臓血管外科術後心停止
高木 大地
1,2
Daichi TAKAGI
1,2
1秋田大学 心臓血管外科
2特定非営理活動法人CALS Japan
pp.631-639
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320060631
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はじめに
ICUに開心術後の患者を収容している施設での一場面。夜間,術後患者が心停止を起こし,当直の麻酔科医が胸骨圧迫を開始しようとしたところ,駆けつけた心臓外科医に「ちょっと待って」と制止された——。こうした経験から,開心術後心停止に対する蘇生対応に悩ましさや不安を感じている医師やコメディカルスタッフは少なくないと考えられる。そこで本稿では,開心術後心停止に対する蘇生に特化したCardiac Surgery Advanced Life Support(CALS)プロトコルについて説明し,どのように日常診療に落とし込んでいくかを交えて考えていきたい。なお,本稿執筆は,特定非営利活動法人CALS Japanに所属するメンバー〔植野 剛(理事長),野上 英二郎(副理事長,福岡徳洲会病院)〕で行い,筆者がまとめたものになる。

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