扉
マイシューズのすゝめ
秋山 恭彦
1
Yasuhiko AKIYAMA
1
1島根大学医学部脳神経外科
pp.329-330
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101396
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2011年度からいよいよ全国の大学医学部で,医学部学生の定員が増えることとなった.各大学の医学部キャンパスには医学生の活気があふれ,そして10年後には医師数も増加する.医療政策の変化によって,脳神経外科医のライフスタイルは今後どのように変わっていくだろうか.過去の歴史に分け入るつもりはないが,医学部定員は1981年度の8,280人をピークに,「将来の医師需給に関する検討委員会」などの政策によって減らされていき,2007年には7,625名まで減ることとなった.しかし同年の緊急医師確保対策,そして2008,09年度の経済財政改革基本方針などによって再び医学部定員増加の方向に転じ,近年の「産科,小児科医不足」「外科医不足」「地域医療崩壊」のキーワードに煽られるようにして,一気に2010年度入試から大幅増に振れ,定員数は8,846名となった.今後10年間の2019年度入試まではこの定員増を維持する方針となっている.前述の3キーワードは,2004年4月の国立大学独立法人化と新臨床研修制度が原因となった.今後願わくは,医学教育システムについては安易な政策転換がないことを期待する.
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