体位変換に潜む危険

麻酔科医にとって，麻酔導入時の気道確保や気管挿管時の頭部・頸部のポジショニング，脊髄くも膜下腔穿刺や硬膜外腔チュービングなどの際の体位が重要なことは，いうまでもありません。同様に，手術のための体位の設定や体位変換は必要不可欠ですが，その体位や体位変換に関連して呼吸や循環動態などに大きな変化がみられることがあります。私がかかわったこのような症例を二つご紹介します。