連載 “出かけたい!”をかなえる—その人・その地域に合った移動を支える・第4回
高齢者の移動と暮らしを守る! 安全運転啓発活動の実践と発展—和歌山県における地域連携の取り組み
鍵野 将平
1
,
龍神 正導
2
,
橋本 竜之介
3
,
池端 歩由美
4
,
城内 良太
5
,
田中 寛之
6
Shohei Kagino
1
,
Masamichi Ryujin
2
,
Ryunosuke Hashimoto
3
,
Ayumi Ikebata
4
,
Ryota Jonai
5
,
Hiroyuki Tanaka
6
1森ノ宮医療大学
2龍神整形外科
3貴志川リハビリテーション病院
4琴の浦リハビリテーションセンター
5和歌山ダイハツ販売株式会社
6大阪公立大学
pp.679-684
発行日 2025年7月15日
Published Date 2025/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590070679
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はじめに
わが国では超高齢社会を迎え,高齢ドライバーの割合が増加している1).高齢ドライバーの事故件数は減少傾向にある1)が,依然として社会的関心が高く,全国的に免許返納を促す取り組みが進められてきた.2019年(平成31年/令和元年)には返納者数がピークを迎えたが,その後は減少傾向にある2).なかでも和歌山県では,生活に自動車が不可欠な地域が多く,返納率が全国最下位となる年もある等,「返納したくてもできない」現実がある.
こうした状況を踏まえ,われわれは2022年(令和4年)より「あなたの安全運転を守りたい〜長く運転を続けるために必要なこと〜」と題した企画を開催し,安全運転の継続を支援する取り組みを開始し,作業療法士をはじめとするリハビリテーション専門職が交通安全分野に積極的に関与する契機となった.本稿では,企画開催の経緯から実施内容,その後の発展について報告する.

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