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特集 テクノロジーの活用で変わること
未来をナビゲート—自動運転技術の発展と認知症の方への適応の可能性
Navigating the future: advances in automated driving technology and potential adaptations for people with dementia
橋本 竜之介
1
Ryunosuke Hashimoto
1
1貴志川リハビリテーション病院
pp.205-210
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203704
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Key Questions
Q1:自動運転技術とは?
Q2:自動運転技術はどこまで発展しているのか?
Q3:自動運転技術は認知症の方へ適応できるか?
はじめに
私たちの社会は,高齢化が進む中で,さまざまな分野で新たな技術的挑戦が行われている.その中でも非常に注目度が高いものに,自動運転技術の進化がある.自動運転技術は,交通の安全性を高め,人々がより快適な移動手段を獲得できる可能性を秘めている.特に,高齢者や認知症を患う方々にとって,自動運転車は日常生活における大きな変革をもたらす可能性がある.
しかし,これらの技術的進歩は,単に新しい交通手段を提供するだけではない.社会全体の構造や個々の生活の質にも影響を及ぼすことだろう.自動運転車の普及により,認知症患者の自立と社会参加が促進される一方で,法的な課題等もある.
日本では,認知症と診断されると運転免許をもつことが法律上困難になる.しかし,他国では,認知症患者でも一定の条件下で運転が許可されている場合がある.このような国際的な視点からみると,自動運転技術は,法律や社会規範,さらには認知症患者の生活の質に対して,どのような影響を与えるのだろうか.
本稿では,自動運転技術の最新の進展,認知症の特性とその患者へのテクノロジーの適用,そしてこれらの技術が今後社会にもたらす可能性と課題について,深く掘り下げていく.読者の皆様には,これらのテーマを通じて,高齢者や認知症患者の生活に革新をもたらす自動運転技術の重要性を理解していただければと思う.
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