学会印象記
—第8回日本がん・リンパ浮腫理学療法学会学術大会—がん理学療法—さらなる発展に向けて
大段 裕樹
1
1北見赤十字病院医療技術部リハビリテーション科
pp.228
発行日 2026年2月15日
Published Date 2026/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520600020228
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“新芽”の活躍をめざして
本学術大会は,テーマを「未来へ繋ぐ—がん・リンパ浮腫理学療法の新芽」と題し,未来を担う若手研究者,新人理学療法士,理学療法学生を「新芽」に例え,新芽が活躍できるようにというコンセプトのもと,教育講演,シンポジウムなどが企画されました.どの企画も明日からの臨床に応用できる内容であり,充実した時間を過ごすことができました.このような素晴らしい学会を企画・運営されたスタッフの皆さまに心より感謝します.
学会企画講演では「未来を拓く“新芽”たちへ—がん・リンパ浮腫理学療法におけるエビデンス構築と標準化の挑戦」をテーマに,本学会副理事長の井上順一朗先生(神戸大学医学部附属病院)がご講演されました.がん医療の進歩に伴いがんの治療を終えたサバイバーが700万人を超え,その多くの方が身体的・精神的にさまざまな問題を抱えています.理学療法の面から生活支援や復職支援など「その人らしく」過ごせることをサポートしていくことが大切です.しかし,現状としては生活機能や社会活動における理学療法のアウトカムが不足しており,理学療法の効果を示す再発予防や生命予後のアウトカムが今後必要になると話されました.アウトカムを充実させていくために,臨床実践の発展・進化,研究の推進,教育の充実が大切であると今後の展望が示されました.日々の臨床現場でも,初期評価を踏まえた理学療法を実践して再評価し,理学療法結果を蓄積していくことの大切さをあらためて感じました.
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