Close-up せん妄
せん妄の予防と改善のための理学療法
石橋 雄介
1
Yusuke ISHIBASHI
1
1大阪精神医療センターリハビリテーション室
キーワード:
せん妄
,
早期離床
,
多職種連携
Keyword:
せん妄
,
早期離床
,
多職種連携
pp.1228-1230
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590101228
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せん妄は,転倒,認知機能低下,死亡リスク増大など,重大な転帰と関連し,一過性であっても退院後の生活に長期的な影響を及ぼすことが知られている1).こうした背景から,せん妄は予防と早期対応が重要とされ,非薬物療法を含む多職種介入の有効性が注目されている.なかでも理学療法は,早期離床や身体活動の促進を通じて,身体的・認知的側面の双方に働きかける重要なアプローチである.
本稿では,せん妄に対する非薬物介入の意義を概観したうえで,エビデンスの蓄積が進んでいる集中治療室(intensive care unit:ICU)入室患者および術後高齢者に対する理学療法の効果,さらにエビデンスが乏しい遷延性せん妄に対する臨床実践について検討する.

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