ひろば
多様な理学療法学生に対する学修支援とは—合理的配慮を見据えて
中村 壮大
1
Sota NAKAMURA
1
1社会医学技術学院理学療法学科
pp.373
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590030373
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「学生の多様化」の背景として,学生の学力や学修意欲,学修経験,人種,メンタルヘルスの不調などが考えられる.そこでdiversity(ダイバーシティ;多様性,相違点)だけでなく多様な人材が互いを認め,一体感をもって組織運営を行うinclusion(インクルージョン;包含,一体感)が近年注目されている.D & I(ダイバーシティ&インクルージョン)は,VUCA時代(volatility変動性,uncertainty不確実性,complexity複雑性,ambiguity曖昧性)といわれる予測が難しく,変化の激しい社会や経済情勢を生き抜くために必要な「多様性」を生かす考え方である.
学修時間に着目すると,日米の大学1年生を比較した調査では,日本の学生1日の活動時間分布として,学修時間(授業,授業関連の学修,卒論)は,1日4.6時間であり,米国の大学生と比較すると短く,日本の大学生は,特に授業外での自律的な学修時間が著しく少ない.
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