Japanese
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症例報告
内側半月板後根損傷に伴う半月板逸脱の改善に半膜様筋の柔軟性が関与する—超音波画像診断装置を用いた半膜様筋の評価および理学療法が有効であった一例
Flexibility of the semimembranosus muscle is involved in the improvement of meniscus deviation associated with medial meniscus dorsal root tear: a case of effective use of ultrasonography for evaluation and physical therapy of the semimembranosus muscle
源 裕介
1,2
,
中嶋 康之
2,3
,
千葉 諭
2,3
Yusuke MINAMOTO
1,2
,
Koyuki NAKASHIMA
2,3
,
Satoshi CHIBA
2,3
1健康科学大学健康科学部リハビリテーション学科
2千葉こどもとおとなの整形外科リハビリテーション科
3植草学園大学健康科学部リハビリテーション学科
キーワード:
内側半月板逸脱
,
超音波画像診断装置
,
半膜様筋
Keyword:
内側半月板逸脱
,
超音波画像診断装置
,
半膜様筋
pp.125-130
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590010125
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要旨 内側半月板の後根部損傷は内側半月板逸脱に関与し,変形性膝関節症の発症に関連する.この改善には半膜様筋の柔軟性改善が要点となる.今回,変形性膝関節症に内側半月板後根損傷を合併し歩行時の疼痛を訴えていた症例の理学療法を経験した.超音波画像診断装置を用いて内側半月板逸脱を評価し,過度な逸脱を確認した.半膜様筋の筋硬度を,エラストグラフィー機能を用いて評価した結果,健側より硬かった.理学療法は半膜様筋の柔軟性改善を目的に圧変動操作を中心に実施し,半月板逸脱および症状の改善が得られた.今回の病態評価に超音波画像診断装置を用いたことにより,より詳細な評価が可能となり,効果的な理学療法の実施につながった.
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