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報告
スマートフォンアプリを用いた患者教育が人工膝関節置換術術前の手術期待に与える影響
The effect of smartphone app-based patient education on preoperative expectations for knee arthroplasty
和田 治
1
,
仲野 槙志
2
,
飛山 義憲
3
Osamu WADA
1
,
Makishi NAKANO
2
,
Yoshinori HIYAMA
3
1あんしん病院リハビリテーション科
2あんしんクリニック三宮リハビリテーション科
3順天堂大学保健医療学部理学療法学科
キーワード:
人工膝関節置換術
,
患者教育
,
スマートフォンアプリ
Keyword:
人工膝関節置換術
,
患者教育
,
スマートフォンアプリ
pp.117-124
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590010117
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要旨 【目的】人工膝関節置換術(knee arthroplasty:KA)患者は手術に対して過度な期待を抱いており,術前の患者教育が手術前の期待値の適正化に有効であるとされている.本研究ではスマートフォンアプリケーション(以下,アプリ)を用いた患者教育がKA術前の手術期待に与える影響を明らかにすることとした.【方法】KA施行患者をアプリ使用希望の有無によりinformation technology(IT)教育群と通常教育群に分け,IT教育群では通常の患者教育に加え,アプリでの患者教育を追加した.手術期待の評価は手術1か月前と手術前日に行い,2011 Knee Society Scoreの手術期待の項目を用いた.【結果】多変量回帰モデルを用いた差分の差分の解析の結果,IT教育の効果を示すグループと時期の交互作用項(グループ×時期)は有意な値を示し,IT教育群は通常教育群と比較して手術期待値の合計点は2.03点低かった(95%信頼区間0.97〜3.09,p<0.01).【結論】アプリを用いたKA患者を対象とした術前教育は手術期待の適正化に有効である可能性が示された.
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