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特集 実践! 外用薬をマスターする
《疾患別 使い方のコツ》
外耳道炎,慢性穿孔性中耳炎—従来の点耳薬の使用上の注意点と,新規局所投与抗菌薬
Otitis externa and chronic suppurative otitis media: Precautions for the use of conventional ear drops, and novel topical antimicrobials
大石 直樹
1
Naoki Oishi
1
1慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室
キーワード:
局所抗菌薬
,
濃度依存性
,
ブロー液
,
ピオクタニン液
,
耳毒性
Keyword:
局所抗菌薬
,
濃度依存性
,
ブロー液
,
ピオクタニン液
,
耳毒性
pp.985-988
発行日 2025年11月20日
Published Date 2025/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091434910970120985
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POINT
●外耳,中耳への局所投与薬を用いる際には,常に耳毒性に注意を払う必要がある。
●ピオクタニン®液は抗菌活性を有し,特に抗MRSA作用を有することから長らく外耳道への局所投与が行われてきたが,遺伝毒性および発がん性を有することが判明し,使用にあたっては患者の事前同意が必須となった。
●ブロー液は真菌を含めて幅広い抗菌活性を有し,難治性外耳道炎,中耳炎に有効であるが,内耳毒性に注意が必要であり,鼓膜穿孔を有する症例に耳浴を行うことは避けるべきで薬液のpHも事前に確認しておくとよい。
●近年,新たに高濃度ニューキノロン系抗菌薬が点耳液として使用可能になっており,より高濃度に薬剤が病変に到達することで高い抗菌活性を発揮するため,耳漏などへの局所処置を行うことが有効性を高める。

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