増刊号 臨床ですぐ役立つ! 診療ガイドライン・手引き・指針のポイント解説
耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域
7.鼻・副鼻腔疾患
嗅覚障害
都築 建三
1
1兵庫医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
好酸球性鼻副鼻腔炎
,
新型コロナウイルス感染症
,
生物学的製剤
,
内視鏡下鼻副鼻腔手術
,
嗅覚刺激療法
Keyword:
好酸球性鼻副鼻腔炎
,
新型コロナウイルス感染症
,
生物学的製剤
,
内視鏡下鼻副鼻腔手術
,
嗅覚刺激療法
pp.78-82
発行日 2025年4月30日
Published Date 2025/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091434910970050078
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POINT
◆嗅覚障害の原因と障害度を正確に診断して原因疾患の治療を優先する。
◆好酸球性鼻副鼻腔炎による嗅覚障害に対して副腎皮質ステロイドと生物学的製剤(特にデュピルマブ)は高いエビデンスで有効とされ,強く推奨する。ステロイドは副反応に留意し,生物学的製剤は最適使用推進ガイドラインに準じる。内視鏡下鼻副鼻腔手術も高いエビデンスで有効とされ,推奨する。
◆嗅神経性および中枢性嗅覚障害に対して嗅覚刺激療法が有効で,特に感冒後および外傷性嗅覚障害に強く推奨する。
◆軽度認知機能障害(MCI)に嗅覚刺激療法が有効で,早期パーキンソン病患者に対するモノアミン酸化酵素Bがエビデンスは十分でないが効果が期待できる。

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