最新基礎科学/知っておきたい
細胞老化は大腿骨頭壊死症と関連する
岡本 昌典
1
Masanori OKAMOTO
1
1市立四日市病院整形外科
pp.888-891
発行日 2025年7月25日
Published Date 2025/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600070888
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はじめに
特発性大腿骨頭壊死症(osteonecrosis of the femoral head:ONFH)は,比較的若年層に好発する疾患であり,本邦では指定難病として位置づけられている.血流障害により大腿骨頭の骨組織が壊死し,進行すると骨頭が圧潰に至ることで,著しい股関節機能障害を来す.ステロイドやアルコールといった危険因子の関与が知られているが,ONFHの病因は多因子性であり,酸化ストレス,脂質代謝異常,血栓症,アポトーシス,ダメージ関連分子パターン(damage associated molecular patterns:DAMPs)などの関与が指摘されているが,その病態の本質は未解明の部分が多い.

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